【基本理念】
 酪農は、人間の食に供することのできない植物資源(草)を牛の介在をもって栄養価の高い牛乳に変換し、国土に無尽蔵にある植物資源の活用と併せて国土そのものの有効活用を図るべき産業と考える。
 
 特に国土の7割を占める山地地帯は未利用のまま放置されている現状である。ここに乳牛を放牧し、国土に自生する植物資源を有効に活用することによって自給的酪農の構築が可能となる。また、現状一般に行われている穀物資料多給型酪農は、人間の食糧そのものを乳牛に与える「カロリーの迂回生産」の問題がある。今後の世界的食糧事情はさまざまな要因による穀物生産の停滞と幾何級数的に増加する人口とのアンバランスから予断の許さない状況にある。

 牛と人間が21世紀の文明社会で穀物を奪い合うという非常に愚かしいことが発生しているが、これは直ちに改めなければならない。食の安全性の観点からも消費者の不安を払拭することが生産者の務めでもある。

 牛乳においては輸入飼料のポストハーベスト農薬、遺伝子組み換え作物、飼料の酸化防止剤などの添加物の問題は消費者が特に危惧している点であろう。

 酪農は、当然ながら「生き物産業」である。生きとし生けるもの全て幸福に生きる権利を有する。近年の欧米諸国では産業動物にも「家畜福祉」という考えが普及しつつある。そのような中、牛舎での密飼いは決して許されるものではない。密飼いによって大幅なコスト圧縮が可能になるにしても「生き物産業」の従事者としての道徳を優先しなければならない。
 より自然なものを食することが本来の人間の姿だとすれば、牛乳もより自然に近いものを生産し供給することが重要であり、それを完全自然放牧及び自然放牧牛乳の使命としたい。


<追加項目 家畜福祉の定義に関わる事項 2008年>
 家畜福祉の概念を取り入れる上で、家畜動物を経済(産業)動物として利用を認めながら「感受性のある生命存在」として位置づけること。感受性のある生命存在とは下記の各項目を示し、「生き物産業」の従事者として日常業務における基準とする。

  【家畜は感受性のある生命存在である】
   @自分自身の取り巻く環境を認識している
   A感情的側面をもっている
   B自分自身に何が起きているかを認識している
   C経験から学習する能力を持っている
   D肉体的な感覚、つまり痛み、熱さ、寒さ、飢え、乾きなどを認識している
   E他の動物と、自分自身の関係を認識している
   F異なった動物や、物体、状況間を選択する能力を持っている
 
 常日頃、私たちは家畜を感受性のある生命存在と認識し「5つの自由」を追求する責任がある。5つの自由とは下記の内容を示すものである。
 
  【5つの自由】 
   @「飢えと乾きからの自由」
   A「不快からの自由」
   B「痛み、傷、病気からの自由」
   C「通常行動への自由」
   D「恐怖や悲しみからの自由」




【原乳生産基準】

1. 飼育方法は放牧である事

 乳牛は野生動物と同じ生き物である。十分な運動と休息、新鮮な空気、水、そして草食獣の基本である生草を自ら食むということを飼育の基本とする。
 成牛換算1頭当たり0.5ha以上の面積に放牧すること。冬季間、積雪のため放牧不可能な土地においても、可能な限り運動、日光浴をさせなければならない。

2. 飼料は安全性に疑問のあるもの、人間の食糧となるもの排除する
 牛が食したものが牛乳に変換するため、安全性に疑問のある飼料は決して給与してはならない。またカロリーの迂回生産となる飼料の給与も禁ずる。
 ポストハーベスト農薬、遺伝子組み換え作物混入の恐れがあるもの、また人間の食糧となる穀物の常用給与は禁ずる。(ただし風邪や出産後、エサ不足など、人間と同様に「牛の生命に関わる」通常ではない状態の体調管理時に限り一時的な使用を認める)

3. 哺乳は生乳を主とする
 後継牛は次代を担う大切な財産である。後継牛をより健康に育てるため母牛から生産された母乳を仔牛の主食とする。
 人工・代用乳の給与を行ってはならない。可能な限り母親とともに放牧し母親から直接飲む自然哺乳が好ましい。

4. 交配は、自然交配(本交)に努める

 交配はオス牛による自然交配が望ましいが、小規模酪農の場合はオス牛飼育の経済負担が大きいため人工授精も認めるが、受精卵移植、クローンなど反自然的なものは禁止する。

5. 分娩は自然分娩に努める

 放牧牛は十分運動しているため分娩は容易である。緊急避難的な助産は認めるが原則として母牛と生まれてくる仔牛の力でお産させるように努める。

6. 投薬は必要最小限とする
 常に自然の草を豊富に食べ十分に運動している放牧牛は病気になりにくいため投薬の必要性が低いが、治療による投薬は必要最低限のものは認める。発情誘発剤、排卵促進剤などのホルモン剤の使用や餌に混入して恒常的に投薬することは禁ずる。

7. 糞尿は牧場内還元とする
 適正面積に放牧されていれば自然に放牧地に還元されるため、糞尿は牧場内還元を原則とする。

8. 放牧地の化学肥料施肥は認めない

 化学肥料は基本的には認めないが集約的に栽培しなければならない越冬飼料を栽培する飼料畑・採草地については堆肥などの補助的使用に限って認める。



【牛乳殺菌製造基準】


1. 使用原乳基準は下記の通りとする
(1) 牧場出荷乳温5℃以下、プラントシ受乳温度7℃以下。
(2) 比重1.030以上
(3) 酸度0.17以下
(4) PLテスター反応凝集・色調ともに陰性
(5) アルコール反応陰性
(6) 一般細菌1cc当たり10,000以下
(7) 風味・味・臭いとも良好

2. 製造方法は原乳の物理的・化学的変性を可能な限り少なくして原乳の持つ風味を引き出す方法で行う。殺菌温度は、63度30分とし、ホモジナイズをしない。

3. 容器はビンとする
 牛乳の風味を保ち、またリサイクルを可能とするために容器はビンとする。

4. 製品基準は以下の通りとする
(1) 一般細菌1ccあたり300以下
(2) 大腸菌陰性
(3) 比重1.030以上
(4) 乳脂肪分3.0%以上、無脂乳固形分8.0%以上
(5) 風味良好

その他はシックス・プロデュース(有)製造工程表準拠し、規格は「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」厚生省)に準拠する。

  
    
 
サイトマップ
   
     
 

シックス・プロデュース有限会社
〒696−0103 島根県邑智郡邑南町矢上3119−3 ミルク工房四季内
電話:0855(95)0118   FAX:0855(95)0136
お問合せ:eco@sixth-produce.co.jp